鎌状赤血球貧血が人体に与える影響とは
鎌状赤血球貧血は、赤血球が丸くなく鎌状になる血液疾患です。形状が異なるため、血管内での流れが阻害され、酸素が臓器や組織へ十分に運ばれません。
痛み
急性の「鎌状危機」と呼ばれる激しい痛みが突然発生します。胸部、腕、脚、腹部、関節、肺などに痛みが現れ、血管が詰まることで起こります。痛みは数時間から数日続く急性痛と、数週間から数か月続く慢性痛に分かれます。
貧血
正常な赤血球は約4か月血中に留まりますが、鎌状赤血球は10〜20日で寿命が尽きます。そのため赤血球の減少が早く、貧血を引き起こします。症状は倦怠感、疲労、蒼白、胸痛、めまい、頭痛、息切れ、手足の冷感などです。
感染症
脾臓は感染防御に重要ですが、鎌状赤血球が脾臓を塞ぐと脾臓が縮小し機能が低下します。その結果、肝炎、髄膜炎、インフルエンザ、肺炎などの感染症が重症化しやすく、特に肺炎は子どもの主要な死因です。
肺
鎌状赤血球が肺に滞留すると急性胸部症候群を起こし、激しい胸痛と発熱が見られます。これが肺動脈性肺高血圧(PAH)につながり、肺血管が損傷し心臓が血液を送り出すのが困難になります。息苦しさや呼吸困難が主な症状です。
その他の合併症
- 脚潰瘍、手足症候群、黄疸、胆石、脳卒中、眼疾患、成長・性成熟遅延、複数臓器不全などがあります。
