赤血球が腫れたり収縮したりする理由
赤血球の膨張と収縮のメカニズム
赤血球は、周囲の環境の浸透圧変化に応じて形状が変わります。浸透圧とは、半透膜を通して水の移動を防ごうとする圧力で、溶液中の溶質濃度が影響します。
膨張(溶血)
赤血球が細胞内よりも溶質濃度が低い低張液に入ると、細胞内の浸透圧が高くなるため水が細胞内に流入します。細胞が膨らみ、最終的に破裂することを溶血と呼びます。
収縮(クレナテーション)
逆に、赤血球が細胞内よりも溶質濃度が高い高張液に入ると、外部の浸透圧が高くなるため水が細胞外へ流出します。細胞は縮小し、しわが寄ったような外観(クレナテーション)になります。
これらの形態変化は赤血球の機能に影響を与えます。溶血は赤血球の早期破壊を引き起こし、貧血の原因となります。クレナテーションは可逆的ですが、赤血球の変形能が低下し、細い毛細血管を通過しにくくなるため、酸素供給が妨げられることがあります。
血流中の浸透圧バランスを適切に保つことは、赤血球の構造と機能を維持する上で極めて重要です。
