骨の治癒を促す超音波療法
超音波療法とは
超音波療法は高周波の音波を皮膚や深部組織に浸透させて行う治療です。施術時にはジェルを塗布し、皮膚を保護するとともに音波の伝達を助けます。血流を促進し、コラーゲン生成を高めることで、靭帯や腱の組織を強化し、骨の位置合わせや結合をサポートします。
超音波療法と骨の治癒
2003年にノルウェーの口腔顎顔面外科部門で行われた研究(J. Schortinghuis)では、超音波療法が骨折初期の炎症抑制に有効であることが示されました。超音波は「肥満細胞(mast cells)」の活動を活性化し、炎症を軽減します。
さらに、超音波は骨の石灰化過程を促進し、骨折部位の軟骨形成(コールス)を刺激します。これにより骨片が安定し、結合が始まります。また、骨折部位の細胞内カルシウム濃度を高め、骨形成(膜内骨化)を促します。特に橈骨骨折の治癒に効果が高いと報告されています。
治療の実施方法
超音波療法は小型の金属プローブで超音波を照射します。医師や理学療法士がプローブを骨折部位上で3〜5分間ゆっくりと動かします。通常は1日1〜2回実施し、重症の場合は頻度を上げ、慢性の疲労骨折の場合は頻度を下げます。骨は深部にあるため、深く届く低周波の超音波が使用されます。
