超音波治療による耳鳴り対策
耳鳴りは原因がはっきりしないことが多い一般的な症状です。さまざまな要因が関与していると考えられますが、単一の原因は特定されていません。そのため治療法も多岐にわたります。超音波治療は高周波音を用いて耳や脳の活動を調整し、症状の軽減や逆転を目指すアプローチです。
耳鳴りとは
「耳鳴り」とは、外部からの音がなくても耳の中で鳴っている感覚のことです。多くは高音域の音が聞こえると報告されています。原因は心理的・神経学的なものとする説があり、超音波治療は脳を再プログラミングして音を無視させることを狙います。
超音波感覚
人間は超音波を感知できないと一般に考えられていますが、実際には感知可能です。1946年の研究で人間の脳が異なる超音波周波数を識別できることが示され、その後の研究で超音波療法により脳の応答が永続的に変化することが分かっています。これが耳鳴りの軽減・除去への応用へとつながっています。
骨伝導
超音波は空気伝導よりも骨伝導で内耳に届きやすく、外耳が機能しなくても頭蓋骨を通して感知できます。そのため、聴覚障害を伴う耳鳴りにも骨伝導デバイスを用いた超音波治療が行われます。
研究例
International Tinnitus Journal に掲載された研究では、超音波刺激により神経再プログラミングが成功し、耳鳴りの原因となる神経回路が拡大・感度が向上し、外部音に対する感覚が正常化したと報告されています。再プログラミングが不十分な場合でも、超音波はマスキング効果で症状を和らげることが示されています。
治療法とデバイス
小型のハンドヘルドデバイスが市販されており、医師の診断後に自宅で使用できます。デバイスは耳の後ろの頭部に装着し、骨伝導で超音波振動を与えます。定期的な使用で症状が軽減するケースがありますが、全ての耳鳴りに効果があるわけではなく、根本的な治癒を保証するものではありません。
