メトホルミン過剰摂取に対する対処法
メトホルミン過剰摂取とは
メトホルミンは糖尿病治療に広く用いられる薬です。単独で推奨用量を守って使用した場合の過剰摂取は稀ですが、過量服用や腎機能低下があると乳酸アシドーシスを起こすことがあります。乳酸アシドーシスは血中の酸性が強くなる状態で、腹痛、嘔吐、下痢、頻脈、興奮、錯乱、昏睡、最悪の場合は死亡に至ります。メトホルミン単独で低血糖になることはほとんどありません。
過剰摂取の治療は、酸塩基バランスの正常化、心機能の管理、胃内に残存する薬剤の除去を目的とした支持療法です。解毒剤は存在せず、救急医療機関での緊急対応が必要です。
必要なもの
- 心拍数モニターまたは脈拍測定ができるもの
- 血糖測定器、テストストリップ、ランセット
- 電話
- 車と運転手(搬送が必要な場合)
手順
過剰摂取の重症度を評価する
服用したメトホルミンの錠数と1錠あたりの含有量を確認します。メトホルミン(グルコファージ)の最大1日投与量は2550 mg、徐放性製剤(グルコファージXR)は2000 mgです。これを超えている場合は過剰摂取とみなします。
症状の有無を確認する
腹痛、嘔吐、下痢、興奮、錯乱などの症状が出ていないか観察します。
心拍数を測定する
モニターがある場合は使用し、ない場合は手首の橈骨動脈で30秒間脈拍を数えて2倍し、1分間の拍数を算出します。
血糖値を測定する(他の糖尿病薬と併用の場合)
メトホルミン単独では血糖は下がりませんが、他の血糖降下薬と併用している場合は低血糖になる可能性があります。血糖測定器で確認し、医療スタッフに伝えます。
必要に応じて追加の対応を検討する
症状が重い、意識が朦朧としている、または呼吸・循環に異常がある場合は、すぐに救急車を呼びましょう。
医療機関への連絡
- 緊急通報(119)または最寄りの救急外来へ搬送する。
- 服用した薬の名称、含有量、服用した錠数を医療スタッフに正確に伝える。
- 観察した症状、測定した心拍数、血糖値を併せて報告する。
