小児の胆脂腫(コレステアトーマ)とその対策
胆脂腫(コレステアトーマ)は、耳の中に皮膚様組織が異常に増殖する疾患で、放置すると子どもの聴力を脅かす恐れがあります。成長は遅いものの、早期の診断と適切な治療が重要です。
種類
- 獲得性胆脂腫:慢性中耳炎が原因で発生します。
- 先天性胆脂腫:耳の感染歴がなくても発症し、先天的に皮膚組織が中耳に残っているケースです。治療は両者とも基本的に同じです。
リスク
- 未治療の場合、鼓膜や耳小骨が侵食され、難聴や中耳炎の再発につながります。
- ユースタキア管を閉塞し、聴力低下や耳閉感を引き起こすことがあります。
- 稀にめまいや顔面神経麻痺を起こすことがあります。
- 子どもは成人に比べ増殖が速く、再発率も高い傾向があります。
治療
- 診断は症状が乏しいため、定期検診での内視鏡検査やCTスキャンが有効です。
- 初期は抗生物質投与や耳洗浄で感染を抑え、組織増殖を防ぎます。
- 症状が進行した場合は入院・点滴治療、場合によっては外科手術で胆脂腫を除去し、聴力を保護します。
統計
- 2002年4月号の『Archives of Otolaryngology–Head & Neck Surgery』に掲載された長期追跡研究によると、患者の約75%が男性で、平均診断年齢は5歳でした。
- 多くは軽度から中等度の難聴と評価されました。
予防
- 中耳炎の予防と早期治療が胆脂腫の発症リスクを低減します。
- 医師が処方した抗生物質は症状が改善しても最後まで服用し、感染を完全に抑えることが重要です。
- 定期的な耳鼻科受診で早期発見・早期治療につなげましょう。
