ANSI安全保護メガネの基準とは
概要
安全メガネはオフィスのスーツやブリーフケースと同様、特定の職種にとっては必需品です。米国国立眼研究所によれば、適切な保護眼鏡の使用により職場での眼の怪我は90%防げると推定されています。安全メガネの製造・使用・購入に関わるすべての人が対象となるのが、ANSI(米国規格協会)の安全基準です。
基礎情報
ANSIは新技術や作業環境の変化に応じて安全要件を更新しています。ANSI Z87.1-2003(職業・教育用眼・顔面保護具の米国規格)は、処方レンズ・非処方レンズの安全メガネに関する具体的な基準を定め、OSHA(労働安全衛生局)がその適用を監督しています。
タイプ別の特徴
非処方レンズは最小厚さの規定がありませんが、処方レンズは一定の厚さが必要です。フレームは金属・プラスチックを問わず、高質量・高速衝撃テストに合格しなければなりません。レンズはクリアまたは着色(ティント)タイプがあり、スポーツサングラスの多くもANSI基準を満たしています。
レンズの性能
ANSI Z87.1はレンズを「基本衝撃」か「高衝撃」に分類します。基本衝撃レンズは主にCR‑39樹脂製で、中心厚さ3 mm、1インチ(約2.5 cm)落下球テストに合格する必要があります。ガラスは衝撃に弱いためほとんど使用されません。
高衝撃レンズはポリカーボネートまたはTrivex素材が対象で、中心厚さ2 mmで高質量・高速度衝撃テストに合格します。ポリカーボネートは処方・非処方問わず最も一般的で、優れた衝撃耐性を持ちます。
識別マーク
ANSI基準に適合した安全メガネは必ずメーカー名と「Z87」の刻印が施されています。非処方メガネはレンズとテンプルが固定されているため、フレームのどこかに一つのマークがあれば十分です。処方メガネは部品が交換可能なため、フレーム(ブリッジとテンプル)に「Z87‑2」、レンズには基本衝撃なら「Z87」、高衝撃なら「Z87+」とメーカー刻印が付されます。サイドシールドにも同様のマークが必要です。
重要性
ANSIの安全眼鏡基準は職場での眼の怪我を減少させることを目的としています。米国労働安全衛生研究所によると、米国では1日あたり約2,000人の労働者が職場での眼怪我で医療処置を受けています。ANSI基準を遵守する企業は怪我の発生率が低く、欠勤日数も削減できると報告されています。
