セロハン黄斑症(細胞性黄斑症)の概要と治療
セロハン黄斑症とは
セロハン黄斑症(細胞性黄斑症)は、黄斑部の表面に薄く光沢のある膜が形成される疾患です。この膜が黄斑中心窩を覆ったり変形させたりすると、視力が低下します。若年者では症状がなく、正常な視力を保つこともありますが、膜が厚く収縮すると「黄斑癒着(マクラーピッカー)」と呼ばれます。多くは網膜穿孔、眼外傷、炎症、手術後に併発します。
原因
原因は特発性(加齢や糖尿病による瘢痕)や、網膜手術(網膜剥離手術、光凝固、凍結療法)後に起こることがあります。また、静脈閉塞や糖尿病性網膜症など血管障害、眼内炎症も関与します。ほとんどの場合、既往歴のない目に突然発症します。
視覚障害
多くの膜は軽度で視力への影響は少ないですが、膜が大きくなると黄斑部が歪み、ぼやけた視界や中心視野の低下が進行します。末期的に全盲になることはまれで、周辺視野はほぼ保たれます。
治療と手術
症状がない場合は経過観察のみで済みます。視力低下が認められる場合は、硝子体手術(ビトレクトミー)と膜剥離術が唯一の有効手段です。微小手術器具で硝子体と膜を除去し、眼球を液体で膨らませながら行います。手術の成功率は、術前視力が6/18(約20/60)以上であるほど高くなります。
回復
手術後の回復には最大で3か月かかります。術後は翌朝まで眼帯を装着し、2〜3週間にわたり点眼薬を数回使用します。軽い日常活動はすぐに再開できますが、運転や精密作業などの高度な視覚活動は回復状況により制限されます。
