チャールズ・ボネット症候群(視覚幻覚症候群)
チャールズ・ボネット症候群は、視覚障害を持つ患者が実在しない映像を経験する現象です。最初は69歳男性がクモや部屋に座る人々の幻視を訴え、黄斑変性と診断されたことから報告されました。
診断基準
- 視覚障害(10~30%の視力低下)
- 明瞭で反復的な視覚幻覚
- 幻覚が現実ではないことを認識できること(洞察)
視力低下
視覚が10%~30%程度低下した患者に多く見られます。
幻覚の特徴
単純な形状からバスや部屋の家具といった大きな対象まで多様です。一部の患者は聴覚幻覚も訴えますが、これがボネット症候群に含まれるかは議論があります。
原因
正確な原因は不明ですが、視覚入力が減少することで脳が「放出現象」を起こし、切断された手の幻肢痛に似たメカニズムと考えられています。
治療・対処法
多くの患者は幻覚に悩まないため治療は不要です。症状が苦痛な場合は、リスペリドン、シサプリド、カルバマゼピン、クロナゼパム、バルプロ酸、SSRI、ガバペンチン、オランザピンなどが有効との報告があります。
