テストステロン療法と女性化乳房(ギネコマスティア)の治療法
女性化乳房(ギネコマスティア)は、男性の乳房が肥大する状態です。テストステロン療法が症状を改善する場合もありますが、逆に乳房がさらに大きくなるリスクもあるため、慎重な判断が必要です。
概要
女性化乳房は、乳腺組織が拡大し、乳首周辺に硬いまたは柔らかい腫瘤ができる状態です。片側(単側)または両側(双側)に発症します。主な原因は、エストロゲン(女性ホルモン)とアンドロゲン(男性ホルモン)のバランスが崩れることです。
主な原因
- 精巣や副腎の腫瘍、肝臓・腎臓・甲状腺疾患、低ゴナドトロピン血症、栄養不良。
- 抗生物質、三環系抗うつ薬、心血管薬、抗HIV薬、化学療法薬、潰瘍薬、抗アンドロゲン薬などの医薬品。
- ヘロイン、アンフェタミン、大麻、アナボリックステロイド、過度のアルコール摂取などの薬物。
テストステロン療法の影響
テストステロン補充は、性欲や筋力の向上が期待できる一方で、以下の副作用があります。
- 陰茎や精巣の縮小。
- 乳房の肥大(既に女性化乳房がある場合は悪化する可能性)。
代替治療法
一部の医師は、乳がん治療に用いられるタモキシフェンやラロキシフェンを女性化乳房の治療に使用しますが、米国食品医薬品局(FDA)はこの適応を正式に承認していません。
テストステロン欠乏が原因の場合
クラインフェルター症候群や精巣機能不全などでテストステロンが著しく低下しているケースでは、ホルモン補充が適切な治療となることがあります。
治療選択のポイント
テストステロンは体内でエストロゲンに変換されやすく、過剰投与は女性化乳房を悪化させるリスクがあります。一方、真の女性化乳房(肥満による偽性ではない)には、以下の薬剤が効果的と報告されています。
- タモキシフェン、ラロキシフェン
- 経口避妊薬、クロミフェン、ブロモクリプチン、GnRHアゴニスト、テストラクトン
いずれの治療法も、必ず医師と相談し、個々の状態に合わせた最適なプランを選択してください。
