薬剤負荷心臓ストレステストの手順と注意点

多くの人は心筋の状態を評価する従来のトレッドミル負荷テストをご存知でしょう。歩行や急坂走行など、身体的な負荷で心臓の反応を測ります。一方、身体的負荷が困難な患者向けに、薬剤を用いた化学的負荷テスト(薬剤負荷心臓ストレステスト)が利用できます。薬剤を血流に注入すると、血管が瞬時に拡張し、最大の血流速度と量が得られます。しかし、数秒でリラックス状態から最大負荷に移行するため、パニックや不快な症状が出やすい点に注意が必要です。

テスト前の準備

  1. 家族歴と既往歴の伝達
    心臓病、呼吸器疾患、その他の重大な既往症がある場合は、必ず医師に伝えてください。
  2. 実施場所の確認と同伴者の手配
    入院で行うか外来で行うかを確認し、外来の場合は検査後に自宅まで送ってくれる同伴者を手配しましょう。検査後は頭痛や吐き気が出ることがあり、単独での運転は危険です。
  3. 時間確保
    外来で受ける場合は最低でも7時間は確保してください。検査と観察に丸一日かかることがあります。
  4. 検査前72時間の指示遵守
    医師から指示された薬の中止や、検査の4時間前からの絶食・絶飲を守りましょう。指示に従わないと検査が延期されることがあります。
  5. 服装の準備
    病院用ガウンに着替える必要があります。胸部・腕・脚に電極を装着するため、これらの部位がすぐにアクセスできる服装にしてください。

テスト中の注意点

  1. ベースラインの心電図取得
    負荷テスト前に安静時の心電図(EKG)を撮り、比較できるようにしておきます。
  2. 症状への備え
    熱感・激しい頭痛・血が燃えるような感覚・吐き気・発汗などが起こります。これらは一般的な副作用ですので、事前にイメージしておくと安心です。
  3. 呼吸と心の落ち着き
    ゆっくり深く呼吸し、できるだけリラックスしてください。浅く速い呼吸は不快感を増します。心の中で秒数を数えると注意が逸れやすくなります。約360秒(5〜6分)でテストは終了します。
  4. 検査後の副作用への対応
    頭痛、吐き気、倦怠感、呼吸困難、心拍の乱れ(不整脈、早期収縮、頻拍)や稀に心筋梗塞が起こることがあります。多くは軽度の疲労ですが、異常を感じたらすぐに医師に報告してください。
  5. 医師の判定が出るまで滞在
    検査後は必ず医師の評価を受け、追加検査の有無や健康状態の確認が終わるまで診療所に残ります。

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