トリグリセリドが高くなる原因とその影響
トリグリセリドは血液中に存在する脂肪の一種で、コレステロールとは別物です。長年、医師はトリグリセリドと心筋梗塞の関係を見落としていましたが、近年の研究で血中トリグリセリドが高いと虚血性脳卒中や一過性脳虚血発作(TIA)のリスクが上がることが分かっています。高コレステロールや心疾患を抱える人にとって、トリグリセリドが高い状態は既存の危険因子をさらに悪化させます。
トリグリセリドが上昇する要因は、過度の飲酒、脂肪分の多い食事、運動不足、遺伝など様々です。
事実
遺伝的要因を除き、過剰なカロリー摂取と運動不足がトリグリセリド増加の主な原因です。トリグリセリドは体がすぐにエネルギーとして利用できる形で、余剰カロリーはトリグリセリドに変換され血中に蓄えられます。運動が不足するとこのバランスが崩れ、脳卒中や膵炎のリスクが高まります。
甲状腺機能低下症や腎臓病もトリグリセリド上昇の原因となります。
歴史
これまで、医師はトリグリセリドの上昇を重大なサインと見なしていませんでした。主に膵臓に関わる消化不良が現れる程度と考えられていましたが、米国心臓協会ジャーナルの最新研究によれば、脳卒中患者の多くが血中トリグリセリド値が高いことが明らかになりました。研究対象の25%が200 mg/dL 超のトリグリセリドを示し、脳卒中リスクが30%増加したと報告されています。
重要性
現在、医師は高トリグリセリドを心血管疾患の危険因子と同等に緊急対応すべきと考えています。トリグリセリドは通常のコレステロール検査で測定できるため、コレステロールや血圧が正常でも高値が確認された場合は積極的に治療が行われます。
対策・治療法
高トリグリセリドは食事と運動で改善できる部分と、薬物療法が必要な部分があります。診断後はアルコールと高脂肪食品を完全に除くことが推奨され、同時にフェノフィブラートなどの処方薬が使用されます。フェノフィブラートは血中のトリグリセリドを分解しますが、胃の不快感や吐き気といった副作用があることもあります。
メリット
高トリグリセドの原因を取り除き、生活習慣を改善すれば全体的な健康状態が向上します。食事と運動で自然にトリグリセドを減らすと、体重が減少しエネルギーが増え、消化機能も改善されます。また、血中脂肪が減少することで虚血性脳卒中やTIAのリスクも低減します。
