成長ホルモン(HGH)不足と肥満

ヒト成長ホルモン(HGH)は下垂体で分泌されます。分泌不足(成長ホルモン欠乏症、GHD)は、子どもから大人まで、成長や代謝にさまざまな障害をもたらします。

HGHと子どもの肥満

GHDで生まれた子どもは、正常な成長速度が得られず、顔や腹部に脂肪が蓄積しやすくなります。HGH注射により、身長の伸びが促進され、過剰な脂肪が減少します。

HGHと成人の問題

先天的にGHDを持つ、または下垂体の損傷・摘出により後天的にGHDとなった成人は、筋力低下、骨密度減少、体重増加といった症状が現れます。HGH投与は脂肪減少と筋・骨の回復に寄与します。

HGHと加齢

加齢に伴い下垂体からのHGH分泌は減少します。2002年のJournal of American Medicineの研究では、健康な高齢者にHGHを投与したところ、体脂肪が減少し筋肉量が増加したことが報告されています。ただし、副作用が出た場合は投与を中止すれば改善します。

HGHとプラダー・ウィリー症候群

プラダー・ウィリー症候群は食欲過剰を特徴とする稀な遺伝性疾患で、肥満が深刻化しやすいです。GHDが直接の原因ではありませんが、HGH治療により脂肪蓄積が抑えられ、筋肉量が増加する可能性があります。

HGHの副作用

HGHは体脂肪減少や筋肉増加の効果があるものの、インスリン抵抗性の増大や糖尿病リスク、呼吸器系の問題、心血管疾患や大腸がんとの関連が指摘されています。そのため、正常な成人の体重減少や筋力増強目的での使用は承認されていません。

入手可能性

HGHは医師の処方が必要です。主にHIV/AIDS患者の筋肉減少や、成長ホルモン欠乏症の子ども・成人の成長促進・脂肪減少・骨・筋肉量増加の治療に用いられます。

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