エストロゲンとは
エストロゲンはステロイドホルモンの一種で、経口避妊薬や閉経期の女性のホルモン補充療法(HRT)に使用されます。骨の健康や生殖機能(男性の精子成熟、女性の生殖器官と性特徴の発達・調整)にも不可欠です。女性はエストロン、エストラジオール、エストリオールの3種類を主に産生し、男性は少量のエストラジオールを産生します。
合成エストロゲンの供給源
合成エストロゲンは実験室で化学的に作られ、天然エストロゲンと同じ分子構造を模倣します。主にピル、膣リング、エストロゲンクリーム、パッチなどに使用され、代表例としてエチニルエストラジオールがあります。
動物由来エストロゲン
一部のホルモン補充薬は動物由来エストロゲンを原料としています。例えば、処方薬プレマリンに含まれる結合型馬エストロゲンは、妊娠馬の尿から抽出されます。この製法は動物愛護団体から批判され、合成エストロゲンへの置き換えが推奨されています。
食品中のエストロゲン(フィトエストロゲン)
大豆、アルファルファ、麦、ヒヨコ豆、亜麻仁、パパイヤ、カボチャ、ヤマイモなど、数百種の植物にフィトエストロゲンが含まれます。摂取後は消化過程で分解されますが、閉経後の女性などエストロゲンが不足しがちな人にとっては、食事からのフィトエストロゲンが有益になることがあります。
体内でのエストロゲン産生
男女ともに体内でエストロゲンを合成しますが、女性の方がはるかに多く産生します。男性では精巣、女性では卵巣が主な産生部位です。肝臓と副腎でも少量が作られ、女性の場合は乳腺でも微量が産生されます。
環境エストロゲン(キノエストロゲン)
プラスチック、農薬、洗剤、化粧品などの合成材料に含まれるエストロゲン様物質をキノエストロゲンと呼びます。日常生活での曝露は増加しており、その健康影響はまだ十分に解明されていません。米国国立環境衛生研究所(NIEHS)やCDCは、人口中の蓄積量と健康リスクの評価に取り組んでいます。
使用上の注意
エストロゲン補充は必ず医師の指導のもとで行い、エストロゲンレベルが気になる場合は専門医に相談してください。
