腸チフス予防接種の歴史と現状

アメリカ人が腸チフス(重篤な細菌性疾患)にかかる主な原因は、海外旅行や保菌者との接触です。幸いにも、腸チフスは予防接種による免疫が長い歴史を持ち、感染リスクを大幅に低減できます。

初期のワクチン

  • イギリスやドイツなどでは、1896年頃から全菌株(全細胞)型のS. typhiワクチンが使用されていました。しかし、副反応が起こりやすいため、現在ではより安全性の高いワクチンが主流となっています。

口服ワクチン

  • 1989年に初の生きた口服ワクチン「Vivotif(商品名: Ty21a)」が開発されました。現在、アメリカ大陸を含む56か国で承認されており、製造はCrucell(Verna Biotech Ltd.)が担当しています。

注射ワクチン

  • 1980年代に米国NIHのジョン・ロビンズ博士らが開発した「Typhim Vi」は、1994年に正式に注射用ワクチンとして承認されました。現在の製造元はAventis Pasteur(SA)です。

有効性

  • 国立免疫情報ネットワーク(NNII)によると、口服ワクチンは接種後7年で平均約63%の予防効果が確認されています。また、南アフリカにおける小児では、3年後に約55%の有効性が報告されています。

導入プログラム

  • 腸チフスが流行する多くの国では、技術的・財政的課題により予防接種体制が十分に整っていません。しかし、中国やベトナムなどは近年、定期予防接種プログラムに腸チフスワクチンを組み込み、広範な免疫カバーを目指しています。

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