ADA欠乏症とは?原因・症状・診断・治療法の全貌
ADA欠乏症は遺伝性の免疫系疾患で、重症複合免疫不全症(SCID)の一種です。極めて稀で致命的なケースが多く、細菌やウイルス感染に対する防御機能が著しく低下します。根本的な治癒法はありませんが、酵素補充や遺伝子治療などで症状を管理する方法が確立されています。
遺伝
- ADA欠乏は常染色体劣性遺伝で、両親から異常遺伝子をそれぞれ受け継いだ子供に発症します。
- 変異した遺伝子はアデノシンデアミナーゼ酵素の産生を阻害し、デオキシアデノシンという毒素が蓄積してT細胞・B細胞を破壊します。
症状
- 免疫機能低下により、皮膚・呼吸器・消化器系の感染症にかかりやすくなります。
- 成長障害が見られ、平均より身長が低いことが多いです。
診断
- 出生前診断は絨毛採取検査や胎児臍帯血の酵素活性測定で行われます。
- 出生後は血液検査でADA活性を測定し、欠乏の有無を確認します。
治療
- 酵素補充療法(定期的なADA注射)やADAが豊富な血液輸血で酵素レベルを上げます。
- 遺伝子治療により正常なADA遺伝子を免疫細胞に導入します。
- 骨髄移植で健康な免疫細胞を供給し、破壊された細胞を置換します。
罹患率
- 米国では年間10〜20例しか診断されず、出生後数か月で死亡するケースが多いです。
