抗がん療法の副作用
米国国立がん研究所によれば、現在約800万人ががんの既往歴を持ち、毎年約122万件の新規がん患者が報告されています。がんの根治的治療は未だ確立されていませんが、手術・放射線・化学療法(抗がん剤)といった治療法が存在します。化学療法はがん細胞の増殖を抑える強力な手段ですが、さまざまな副作用を伴います。
吐き気・嘔吐
化学療法で使用される強力な薬剤は、体にとって異物であり、吐き気や嘔吐を引き起こすことがあります。これらは最も一般的な副作用の一つです。市販の制吐薬や、医師が処方する強力な制吐薬で対処できます。
心毒性
一部の抗がん剤は心筋にダメージを与えることがあります。軽度のものから、心雑音や心不全に至る重篤なものまであります。心臓疾患の既往がある場合は、治療前に必ず医師に相談してください。
貧血
化学療法はがん細胞だけでなく、正常な赤血球も攻撃することがあり、結果として貧血が起こります。酸素運搬能力が低下し、疲労感や息切れを招きますが、通常は深刻な状態ではありません。必要に応じて輸血やエリスロポエチン製剤で対処します。
精神的・社会的ストレス
がん診断と治療は患者に大きな精神的負担を与えます。化学療法の副作用により、うつ、不安、ストレスが増すことがあります。症状が続く場合は医師に相談し、心理カウンセリングや適切な薬物療法を受けましょう。
免疫力低下
化学療法は免疫細胞、特にT細胞を減少させ、感染リスクを高めます。T細胞の回復には数か月かかることがあります。その間は手洗いの徹底や、風邪やインフルエンザに罹っている人との接触を避けるなど、感染予防に努めてください。
