ネイセリア性髄膜炎の実態
ネイセリア性髄膜炎(髄膜炎)は、細菌性髄膜炎の中で最も一般的かつ重篤な形態です。脳と脊髄を覆う髄膜および脳脊髄液の炎症を引き起こし、迅速な治療が行われなければ致命的になることがあります。
症状
- 頭痛、発熱、首のこわばりが代表的です。
- 嘔吐、悪心、意識混濁、集中力低下、痙攣、眠気、光過敏、食欲不振、皮疹、脚の痛み、手足の極端な冷感、蒼白など多様な症状が現れます。
原因
- ネイセリア菌(Neisseria meningitidis)が血流に侵入し、脳や脊髄に達して髄膜を感染させます。
- 耳や副鼻腔の感染、頭部外傷(頭蓋骨骨折)でも直接髄膜に侵入することがあります。
- 上気道感染が血流への侵入のきっかけになることが多く、感染力は非常に高いです。
リスク要因
- 10代から20代前半の若年層が最も罹患しやすいです。
- 大学寮や軍隊など共同生活を送る環境。
- 免疫抑制状態(疾患や特定の薬剤による)もリスクを高めます。
合併症
- 未治療のまま放置すると、聴覚障害、失明、言語障害、学習障害、行動問題、脳損傷、麻痺など深刻な神経学的後遺症が残ります。
- 腎不全や副腎不全といった全身的合併症も起こり得ます。
- 適切な治療が遅れると数日以内に死亡することがあります。
治療
- 静脈内抗生物質投与による速やかな治療が必須です。
- 脳浮腫、ショック、痙攣、脱水などの合併症に対しては、追加の対症療法が必要です。
- 外耳の後方にある乳様体骨が感染した場合は、外科的に排膿または除去が行われます。
予防
- 米国疾病予防管理センター(CDC)は、11〜18歳の子どもに対し、髄膜炎結合型ワクチン(MCV4)の接種を推奨しています。
- リスクが高い幼児(2歳以上)も予防接種が可能です。
- 手洗いの徹底や、バランスの取れた食事、十分な睡眠・運動で免疫力を維持することも重要です。
