なぜ水痘患者に抗生物質は処方されないのか
水痘(水ぼうそう)とは
水痘は帯状疱疹ウイルス(Varicella‑zoster virus)によって起こる非常に感染力の高いウイルス性疾患です。かゆみを伴う水疱が全身に現れますが、通常は軽症で自然に回復し、特別な治療は必要ありません。ただし、免疫力が低下している人や幼児などでは合併症を起こすことがあります。
抗生物質が効かない理由
抗生物質は細菌の増殖を阻止したり殺菌したりする薬であり、ウイルスには作用しません。したがって、水痘のようなウイルス感染に対しては効果がなく、むしろ不必要に使用すると体内の常在菌バランスを乱し、二次的な細菌感染(皮膚感染や肺炎など)のリスクを高める可能性があります。
適切な対処法
医師の指示に従い、以下のような対症療法を中心に行います。
- 十分な休養と水分補給
- 発熱時は解熱鎮痛剤(アセトアミノフェンやイブプロフェン)
- かゆみ止め(抗ヒスタミン薬や局所ステロイド)
症状が重い場合や免疫抑制状態にある場合は、発疹が出てから24~48時間以内に抗ウイルス薬(アシクロビルなど)を使用することが検討されます。抗生物質は、細菌性の合併症が明確に診断されたときにのみ処方されます。
