異常な便培養結果の理解とその意味
異常な便培養は、便中に有害または潜在的に有害な細菌、寄生虫、真菌が検出されたことを示します。以下は、異常な便培養でよく見られる病原体とその臨床像です。
細菌感染症
サルモネラ菌・シゲラ菌
サルモネラ菌やシゲラ菌は重度の胃腸炎を引き起こし、発熱、腹痛、下痢、血性便などの症状が現れます。
カンピロバクター
カンピロバクター感染は下痢や腹痛を伴う胃腸症状を引き起こします。
大腸菌(E. coli)
特にO157:H7などの毒性株は激しい下痢、腹部痙攣、血性便を引き起こすことがあります。
クロストリジウム・ディフィシル(C. diff)
医療機関での感染が多く、重度の下痢、腹痛、発熱を伴います。
寄生虫感染症
ジアルジア
ジアルジアはジアルジア症を引き起こし、水様性下痢、腹痛、体重減少が主な症状です。
クリプトスポリジウム
クリプトスポリジウムはクリプトスポリジウム症を起こし、水様性下痢、腹部痙攣、発熱がみられます。
エンテロメータ・ヒストリチカ
エンテロメータ・ヒストリチカはアメーバ赤痢(アメーバ症)を引き起こし、下痢・腹痛に加えて肝臓など他臓器にも波及することがあります。
真菌感染症
カンジダ属
カンジダ、特にカンジダ・アルビカンスの過剰増殖は消化管の真菌感染を起こし、便培養で検出されることがあります。
異常な便培養の結果は、個々の症状や既往歴を踏まえて医療専門家が総合的に判断すべきです。病原体が検出されても必ずしも症状が出るわけではありません。
