RIFLE腎不全分類とは – 重症度と予後評価の最新指標

急性腎不全(ARF)は心臓手術後に起こりやすい重篤な合併症で、血圧低下や死亡リスクが高まります。RIFLEはARFの重症度と予後を体系的に評価するための指標で、以下の5段階で構成されています。

  • R(Risk)=リスク
  • I(Injury)=腎損傷
  • F(Failure)=腎不全
  • L(Loss)=腎機能喪失
  • E(End‑stage kidney disease)=末期腎不全

RIFLE腎分類システム

RIFLE分類は2004年に初めて公表され、ARFの重症度を示すことを目的としています。ただし、診断基準や治療結果の評価方法は医療機関ごとに差があり、統一された定義は未だ確立されていません。現在、複数の研究グループがRIFLEを用いた標準的な診断基準の策定に取り組んでいます。

ARF患者の罹患率と死亡率

2006年10月号の『Critical Care』に掲載された研究では、ICUに入院した5,000人以上の患者を1年間追跡調査しました。その結果、入院時にR(リスク)クラスが12%、I(損傷)クラスが27%、F(不全)クラスが28%と分類されました。死亡率はそれぞれ8.8%、11.4%、26.3%で、RIFLE分類はARF患者の罹患率と死亡率を予測する有用な指標であることが示されました。

代替RIFLE基準

2009年7月号の『The American Journal of Surgery』によると、2004年以降に30件以上の臨床研究がRIFLE分類を独自に適用しており、基準の統一が求められています。著者は血清クレアチニン値と尿量減少率に基づくリスク比(RR)を用いることを提案し、RR 2.4 がリスク、RR 4.15 が損傷、RR 6.37 が不全と定義しています。

RIFLEと他の指標との比較

フィンランド・ヘルシンキ大学病院の研究(2005年7月『Annals of Thoracic Surgery』掲載)では、心臓手術を受けた813人をRIFLE基準で分類し、90日死亡率はRクラスが8%、Iクラスが21%、Fクラスが32%と報告されました。著者は、血清クレアチニン濃度や尿産生率だけで評価するよりも、RIFLE基準の方が予後予測に優れると結論付けています。

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