人工腎臓の先駆者:最初の透析装置の歴史

背景と発明者

オランダの発明家ウィレム・J・コルフ博士は、人工臓器の父と称される人物です。コルフは1940年代初頭に、血液から老廃物を除去する最初の腎臓透析装置を開発しました。彼は日常的な素材を用いて装置を作り、後には人工心臓の開発にも携わりました。コルフは2009年2月に逝去しています。

腎臓透析の着想

1938年に腎不全で若者が亡くなる現場を目の当たりにしたことが、コルフの人工腎臓への関心を呼び起こしました。血液中に蓄積する老廃物を除去できれば、患者を救えると考えたのです。

研究と戦時下の活動

1940年にドイツ軍がオランダに侵攻した後、コルフはカンペンに移り住みました。そこでは600人以上のユダヤ人を病院に匿い、ナチスの強制収容所から守りました。同時に腎臓透析装置の研究を続け、世界初の血液バンクも設立しました。

最初の透析装置

コルフが作った最初の装置は、長さ約15メートル(50フィート)のソーセージケースを木製のドラムに巻き、塩水中に浸したものでした。患者の血液はケース内に流し込み、ドラムを回転させることで老廃物を除去しました。

血液を体内に戻す工夫

血液を再び患者に戻すため、コルフはポンプを使用しました。ポンプのアイデアは、フォード社のエンジン用水ポンプから得たものです。最初は缶や洗濯機の部品を組み合わせて自作しました。

成功への道のりは決して速くはなかった

最初に装置を使用した15人は全員死亡しましたが、1945年に昏睡状態にあった女性が初めて救われました。1947年には、コルフは最初の人工腎臓を米国へ送付しました。現在、米国食品医薬品局(FDA)によると、米国内で年間20万人以上が透析治療を受けています。

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