全身性エリテマトーデス(SLE)とは何か?――症状・診断・治療のポイント
全身性エリテマトーデス(SLE)とは
全身性エリテマトーデス(Systemic lupus erythematosus、略称SLE)は、関節、皮膚、腎臓、肺、心臓、脳など複数の臓器に影響を及ぼす慢性自己免疫疾患です。
原因とリスク要因
原因は不明ですが、遺伝的要因と環境要因(紫外線、感染症、薬剤など)が組み合わさって発症すると考えられています。
発症しやすいのは、出産年齢の女性で、特にアフリカ系アメリカ人女性は白人女性に比べリスクが高いとされています。
主な症状
症状は人によって異なりますが、代表的なものは以下の通りです。
- 倦怠感
- 関節痛・腫脹
- 顔面や手に現れる紅斑(蝶形紅斑など)
- 腎臓障害(ループス腎炎)
- 心血管系の合併症
- 甲状腺機能異常
- 神経精神症状(頭痛、認知障害、うつなど)
診断方法
症状の評価に加えて、身体検査、血液検査(抗核抗体、抗二本鎖DNA抗体など)、画像診断が行われます。
治療と管理
根治療はありませんが、症状のコントロールと合併症予防を目的に以下の薬剤が用いられます。
- 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)
- 副腎皮質ステロイド
- 疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARD)
- 生物学的製剤(Biologics)
個々の症状や臓器障害に応じて、免疫抑制剤や腎臓保護薬などが追加されることもあります。
予後
病状は個人差が大きく、軽症で薬物療法により日常生活が送れる人もいれば、重症化して臓器不全や死亡に至るケースもあります。早期診断と適切な治療が予後改善の鍵です。
予防はできるか
現在のところ、SLEを予防する確実な方法は知られていません。紫外線対策や感染症予防は、症状悪化のリスクを減らすために有用です。
