上腸間膜動脈症候群(SMA症候群)とは
上腸間膜動脈症候群(Superior Mesenteric Artery syndrome、SMA症候群)は、上腸間膜動脈が第三部十二指腸を大動脈に対して圧迫し、慢性的な腸閉塞を引き起こす稀な疾患です。上腸間膜動脈は小腸と大腸に血液を供給する主要血管で、解剖学的に大動脈から十二指腸へ走行します。
識別(Identification)
上腸間膜動脈が十二指腸を部分的に圧迫することで、上腹部の疼痛や膨満感、嘔吐などの症状が現れます。
留意点(Considerations)
食後すぐに症状が悪化することが多く、食事に伴う血流増加で動脈が腫れ、狭窄が強まります。
誤解されやすい点(Misconceptions)
腹部不快感や早期満腹感から、摂食障害(神経性食欲不振)と誤診されることがあります。
診断(Diagnosis)
診断は難しく、まず上部消化管造影やCT、MRI血管造影(MRA)などの画像検査が行われます。
治療(Treatment)
軽症例では食事時の体位変換(例:膝を抱える姿勢や左側臥位)や栄養管理が中心です。重症例では外科的減圧手術(例:十二指腸除去術や上腸間膜動脈のリリース)が検討されます。
歴史(History)
上腸間膜動脈症候群は1861年にカール・フォン・ロキタンスキーが初めて報告しました。
