ESBL感染症の治療と予防

拡張型β-ラクタマーゼ(ESBL)は、一部の細菌が産生する酵素で、主に大腸菌や肺炎を起こす特定の菌株に見られます。ESBL産生菌はEnterobacteriaceae科に属し、世界中で報告されています。患者間の接触や医療従事者、医療機器を介して広がり、抗生物質の長期使用がリスクを高めます。

初期治療

  • ESBL産生菌はβ-ラクタム系抗生物質を分解し、治療が困難になります。まずは医師が標準的な抗生物質で治療を試みますが、効果が不十分な場合は血液や感染部位から検体を採取し、ESBLの有無を検査します。

    代表的なスクリーニング法は、二重ディスク近似法、組み合わせディスク法、ミクロディリューション法です。これらでESBLが疑われたら、MICブロス希釈、Eテスト、全自動機器による判定、分子検査(PCR)などで確定診断を行います。

検査後の治療

  • ESBLが確認されたら、対象菌株に対して感受性試験を実施し、最適な抗生物質または併用療法を選択します。感受性が示された薬剤を用いて、適切な投与期間と用量で治療を行います。

予防策

  • 医療機関では感染制御の徹底が不可欠です。手指衛生の徹底、医療機器の適切な滅菌・消毒、カテーテルやチューブの定期的なチェックが重要です。また、医療従事者へのESBL感染症に関する教育を行い、早期発見・早期対応を促進します。

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