結核(TB)治療ガイドライン:原因・症状・診断・治療法
結核(TB)治療ガイドライン
結核は肺を主に侵す感染症で、感染者の咳やくしゃみで放出された飛沫を吸い込むことで広がります。毎年約200万人が新たに感染し、特にアジアやアフリカで多く見られます。
原因
- 感染者が咳・くしゃみ・会話・笑いなどで飛沫を放出し、他者が吸入することで感染。
- リスク要因:HIV感染、ホームレス、アルコール依存、医療従事者、過密な生活環境など。
症状
- 潜伏結核(無症状): 細菌は体内に残るが感染力はなし。
- 活動性結核(感染力あり): 体重減少、食欲不振、倦怠感、発熱、悪寒、夜間発汗。長期間続く咳(3週間以上)や血痰、胸痛も。
- 肺以外の臓器にも感染し、腎臓の場合は血尿、脊椎の場合は背部痛が出ることがある。
診断
- ツベルクリン皮内反応(Mantoux): 48〜72時間後に硬い隆起が出れば陽性。ただし偽陽性・偽陰性があるため、追加検査が必要。
- 胸部X線・CT: 白い斑点、空洞、結節などの所見。
- 痰検査: 咳から採取した痰を培養し、結核菌の有無を確認。
潜伏結核の治療
- イソニアジド単剤療法(毎日または週2回)を9か月間継続。
- 肝機能障害のリスクがあるため、治療中はアルコールやアセトアミノフェンの過剰摂取を避ける。
活動性結核の治療
- 初期は4剤併用(リファンピシン、エタンブトール、イソニアジド、ピラジナミド)を2〜3か月。
- 続いてイソニアジドとリファンピシンの2剤併用を6か月程度。
- 治療開始は感染力がなくなるまで入院管理が行われることがある。
薬剤耐性結核の治療
- 多剤耐性(MDR)や超耐性(XDR)の場合、第一選択薬4剤以上を18か月以上使用。
- 薬剤が効果を示さない部位は外科手術で感染組織を除去し、肺機能の回復を図ることもある。
治療の成功と注意点
- 治療開始数週間で症状が改善することが多いが、自己判断で中止しないことが重要。
- 治療中断は残存菌が薬剤耐性化し、再発や重篤化のリスクを高める。
- 特に小児、妊婦、免疫抑制状態の患者は治療遵守が不可欠。
