中皮腫(メソテリオーマ)の症状と皮膚発疹について
原因とリスク要因
中皮腫は、主にアスベストへの職業性曝露が原因です。アスベストはセメント、床材、断熱材などに使用される耐熱性の高い鉱物です。吸入や誤飲により繊維が肺や腹膜の裏側に蓄積し、やがて中皮腫を引き起こします。アスベスト以外にも、喫煙、家族歴、SV40ウイルス、放射線曝露などがリスクを高めます。
症状
中皮腫の症状はタイプごとに異なります。
胸膜中皮腫
胸膜中皮腫はアスベスト曝露が多い労働者に多く見られます。主な症状は胸膜炎様の胸痛、乾いた咳、息切れ、肋骨下部の痛み、原因不明の体重減少、胸部皮下のしこりなどです。症状が出るまでに10年以上かかることもあります。
腹膜中皮腫
腹膜中皮腫は、吸入または誤飲した微小なアスベスト繊維が腹膜に沈着して起こります。腹部の腫れや痛み、体重減少、排便習慣の変化、腹部のしこりが主な症状です。全中皮腫症例の約20%を占めます。
心膜中皮腫
心膜中皮腫の症状は明確ではありませんが、胸痛や呼吸困難が報告されています。全症例の10%未満です。
精巣鞘膜中皮腫
非常に稀なタイプで、原因は不明です。主に精巣に腫瘤として現れます。
皮膚発疹
皮膚発疹は中皮腫の直接的な症状としては記載されていませんが、免疫力低下により他の疾患による発疹が出やすくなります。狼瘡やライム病などの免疫疾患、アレルギー反応、細菌・真菌感染、薬剤の副作用などが原因です。
診断
米国がん協会によると、米国で毎年約2,000〜3,000人が中皮腫と診断されています。診断の第一歩は、患者の病歴、生活習慣、リスク要因の確認です。胸部X線、CT、MRIなどの画像検査で異常な組織増殖や液体貯留を確認し、肺や腹部から組織・体液サンプルを採取して病理検査を行います。
