上腕神経叢とは
上腕神経叢は脊髄から肩、腕、肘、手首、指先まで伸びる神経のネットワークで、感覚と筋肉の運動を司ります。上腕神経叢は上部・中部・下部の3つの主幹(トランク)に分かれ、それぞれが異なる症状を引き起こす障害を持ちます。
障害と症状
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上腕神経叢の損傷は、スポーツ中の衝撃、転倒、バイクや自動車事故、分娩時の合併症、放射線治療や腫瘍など様々な原因で起こります。症状は急速に現れ、灼熱感、しびれ、麻痺まで多岐にわたります。
軽度の障害
コンタクトスポーツで起こる一時的な損傷は「スティンガー」と呼ばれ、数分から数日間続く灼熱感や軽い麻痺が特徴です。レスリングなどでも短時間の衝撃で同様の症状が見られます。
重度の障害
交通事故や重度の外傷により神経が部分的または完全に断裂すると、激しい痛み、腕や指の動きができなくなる、感覚が全く失われるといった深刻な症状が現れます。これらは放置せず、直ちに医師の診察を受ける必要があります。スティンガーが繰り返し起こる場合も永久的な損傷につながるため、頸部の痛みや手の脱力感が続く場合は早急に受診してください。
出産時の障害
エルブ麻痺(Erb's palsy)
新生児約千人に2人が罹患するエルブ麻痺は、分娩時に上部トランクが過度に伸ばされることで起こります。難産、逆子、巨大児、急激な引き抜きなどが原因です。症状は腕や指の動かせなさで、自然回復は遅く最大2年かかります。理学療法で筋力維持を図り、改善が見られない場合は外科的介入が検討されます。
クランプケ麻痺(Klumpke's palsy)
下部トランクが断裂することで起こるクランプケ麻痺は、手と前腕の麻痺が主症状です。原因は出産時の合併症や不適切な分娩手技と考えられていますが、詳細は議論の余地があります。
