馬尾症候群

馬尾症候群は、脊髄の根(馬尾)が圧迫・炎症を起こすことで発症する重篤な神経疾患です。脊柱は脊髄本体から分岐する多数の神経根で構成され、これらが脳と体の各部位を結びつけ、臓器機能や筋肉の動きを制御します。圧迫が強くなると神経根が炎症し、筋力低下や臓器機能の喪失、最悪の場合は足の麻痺に至ります。

重要性

馬尾は脊柱底部で神経根が分岐する領域です。神経根が圧迫され炎症を起こすと、軽度の場合は適切なケアで改善しますが、重度の圧迫は永続的な神経障害を招く危険があり、緊急手術が必要です。

症状

  • 腰部(坐骨神経痛)や脚の痛み
  • 鼠径部のしびれ
  • 下肢筋力低下・反射低下
  • 排尿障害(尿失禁・尿閉)
  • 排便障害(便秘・失禁)

原因

主な原因は以下の通りです。

  • 外傷や事故による損傷
  • 椎間板ヘルニア(全症例の約15%)
  • 脊柱管狭窄
  • 腫瘍(脊椎転移含む)
  • パジェット病などの炎症性疾患
  • 脊髄感染症
  • 脊椎手術の合併症

治療

症状発現後48時間以内に緊急手術が推奨されます。手術の目的は神経根の圧迫を解除し、十分なスペースを確保することです。また、原因となるヘルニアや腫瘍の除去も同時に行います。ただし、手術後にも機能回復が不十分な場合があります。

予防

早期の症状認識と診断が予防の鍵です。腰痛に加えて脚の痛みや筋力低下を感じたら、速やかに医師の診察を受けましょう。

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