順行性健忘(前向性記憶障害)の診断手順
順行性健忘(前向性記憶障害)とは
順行性健忘は、外傷や疾患により新しい情報の学習・想起ができなくなる状態です。外傷前に形成された記憶は保たれますが、事故や脳の損傷により新しい記憶が蓄積できません。主に前頭葉・側頭葉の損傷が原因とされています。
診断手順
- 頭部外傷の有無を確認
意識喪失がなくても、車事故、スポーツ中の衝突、転倒などの鋭い打撃が順行性健忘を引き起こすことがあります。 - 他の脳障害の可能性を調査
アルツハイマー病、脳腫瘍、脳炎、脳卒中、神経変性疾患などが原因になることがあります。 - 薬物・アルコール使用歴を聴取
LSDやPCPなどの幻覚剤、アルコール、バルビツール酸系薬、ベンゾジアゼピン系薬は記憶障害を引き起こすことがあります。 - 血液検査・脳脊髄液検査
全身性疾患の有無を調べ、感染症が疑われる場合は腰椎穿刺で脳脊髄液を採取します。 - 画像診断と電気生理検査
CTやMRIで構造的変化を確認し、EEGで脳波を評価します。必要に応じて脳血管造影で血流低下を検出し、造影剤を頸動脈や椎骨動脈に注入してX線撮影を行います。
上記の手順を踏むことで、順行性健忘の原因を特定し、適切な治療方針を立てることが可能です。
