はじめに
肘の炎症と痛みは、滑液包炎(バースティティス)や腱炎(テンドリナイト)など、さまざまな状態が原因で起こります。症状は、物を握れないほどの痛みから、関節を動かすたびに増す圧痛や腫れまで幅広く現れます。一般的な対処法としては、安静と肘の固定、必要に応じて非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の使用が推奨されます。
滑液包炎(バースティティス)
人体には150以上の滑液包があり、骨と筋肉・腱の間にある小さな液体で満たされた嚢です。滑液包は関節の潤滑とクッションの役割を果たします。
肘の滑液包炎は、テニス、掃除機掛け、野球の投球など、繰り返し同じ動作を行うことで滑液包が炎症を起こすことが主な原因です。
バースティティスの症状
- 鈍い疼痛や関節の硬直感
- 皮膚の発赤や温感
- 肘を押したり動かしたりすると痛みが増す
- 腫れが見られることもある
治療は主に安静と肘の固定です。痛みが強い場合はNSAIDsが処方されます。感染が原因の場合は抗生物質が併用されます。
腱炎(テンドリナイト)
肘付近の腱が刺激や炎症を起こすと、痛みが生じます。腱の断裂は外傷や加齢、関節リウマチなどの疾患でも起こります。また、テニスなどの繰り返しの動作が腱に負担をかけ、炎症を誘発します。
腱炎の症状と治療
- ゴルファー肘(内側の腱炎)の場合は内側肘部に痛みが出る
- テニス肘(外側の腱炎)の場合は外側肘部に痛みが出る
- 圧痛、腫れ、時間とともに増す痛み
- 前腕を伸ばすと痛みが顕著になることが多い
氷で冷やすことで腫れと炎症を軽減し、市販の鎮痛剤やNSAIDsで症状を和らげます。安静にして患部への負荷を避けることが重要です。
その他の腱炎治療法
- ステロイドを外用または注射で投与し、炎症と疼痛を抑える(重症例)
- 腱の断裂が重度の場合は手術が必要になることがある
