酸素中毒とその症状
酸素は生命維持に欠かせないものですが、濃度が高くなると逆に有毒になります。通常の大気中の酸素濃度は約20%で、体はこのレベルに適応していますが、濃度が大幅に上がった状態が長時間続くと深刻な健康被害を引き起こすことがあります。
種類
酸素中毒は主に肺酸素中毒と中枢神経系(CNS)酸素中毒の二つに分類されます。どちらも危険ですが、CNS型は症状が急速に現れ、警告が少ないため特に致命的です。
肺への症状
肺酸素中毒は気道や肺に影響し、胸骨の裏側に鈍い痛みが現れます。痛みは次第に広がり、咳を伴うことが多いです。症状は胸部中心部から気管・気管支へと広がります。通常、これらの症状を感じた人は速やかに高濃度酸素環境から離れ、重篤なダメージを回避できます。
中枢神経系の症状
CNS酸素中毒は急激に進行し、視覚・聴覚の変化、不安、イライラ、混乱、吐き気、嘔吐、めまい、意識喪失、痙攣などが現れます。迅速な対処が不可欠です。
ハイリスク群
長時間にわたり高濃度酸素を吸入する深海潜水員が最もリスクが高く、潜水が深くなるほど外部圧が上がり危険性が増します。その他、補助酸素を使用する早産児や、高圧酸素療法を受ける患者(一酸化炭素中毒やシアン化物中毒の治療など)も対象です。
合併症
CNS型は合併症のリスクが特に高く、意識喪失により自力で救助を求められず、昏睡や死亡に至ることがあります。肺型でも極端なケースでは肺組織の線維化が起こり得ます。
