ホウ酸中毒の症状
ホウ酸(化学式 H3BO3)は、防火剤、エナメル、セメント、化粧品など幅広い家庭用品や産業製品に使用される化学物質です。非常に毒性が強く、皮膚や呼吸器、消化器、神経系にさまざまな中毒症状を引き起こします。慢性的に曝露されると慢性中毒、誤って摂取すると急性中毒を起こすことがあります。
ホウ酸の利用分野
- 害虫駆除剤やネズミ・アリ用の駆除粉に含まれる。
- 塗料、写真化学薬品、ガラス繊維の製造工程で使用。
- 一部の目薬、消毒剤、医薬粉末にも利用。
- 化粧品・スキンケアでは、ローションや収れん剤として配合されることがある。
中毒症状
皮膚・呼吸器
- 皮膚の刺激、剥離性発疹、手のひら・足の裏・陰嚢・臀部に赤く「牛肉色」になる発疹や水疱。
- 粉塵を吸入した場合、呼吸器の刺激や呼吸抑制(呼吸が遅くなる)を呈する。
消化器・神経系・その他
- 胃痛、下痢、青緑色の嘔吐、尿量減少または無尿。
- 倦怠感、頭痛、顔面・四肢の筋肉痙攣、けいれん。
- 発熱や腎不全が起こることもある。
応急処置と医療対応
- 皮膚に接触した場合は、汚染された衣服をすぐに脱ぎ、流水で十分に洗い流す。その後、石鹸で洗浄し、速やかに医師の診察を受ける。
- 呼吸器症状が出たら、直ちに汚染源から離れ新鮮な空気を吸わせ、医療機関での評価を受ける。
- 誤飲した場合は口内をしっかりとすすぎ、できるだけ早く医師に相談し、必要に応じて解毒処置や輸液を行う。
- 中枢神経系や腎機能に異常が見られる場合も、緊急に専門医の治療を開始することが重要。
