鉄中毒の対処法と治療手順
鉄中毒の概要
鉄は貧血予防や体の様々な機能に必要な必須ミネラルです。しかし、鉄欠乏性貧血は一般的な疾患であるため、家庭に鉄サプリを常備している人は多く、過剰摂取すると危険です。以下では、鉄中毒の具体的な治療手順を紹介します。
治療手順
救急搬送:鉄中毒は自宅での処置ができません。嘔吐を促す薬(イペカック)や自力で嘔吐させることは避け、できるだけ早く救急病院へ向かいましょう。可能であれば、服用した鉄剤の容器や包装を持参してください。
時間が重要:服用後できるだけ早く、できれば1時間以内に病院に到着することが望ましいです。早期であれば胃洗浄(胃内容物の吸引)により錠剤を除去できる可能性があります。ただし、錠剤が完全に溶解してしまうと胃洗浄は効果がありません。
呼吸と体調のモニタリング:医師が呼吸状態を確認し、重症度を評価します。呼吸が安定していれば、体内の鉄を排出させるために強力な浸透圧下剤(液体下剤)を投与します。
重症例のキレート療法:血中の鉄濃度が高い場合は、点滴でデフェロキサミン(デフェロキサミンメシル酸)を投与します。デフェロキサミンは鉄と結合し、尿中に排泄させることで体への毒性を低減します。
他の薬剤摂取の可能性:子どもが鉄剤と同時に別の薬を誤って飲んだ疑いがある場合は、医師に伝えてください。活性炭は鉄と結合しませんが、液体形態で投与すれば他の薬剤の吸収を抑えることが期待できます。
