コルス(ドキュセートナトリウム)使用時の看護上の留意点

コルス(商品名:Colace)は、便秘の治療に用いられる下剤です。便に水分と脂質の吸収を増やし、便を軟らかくして排便を容易にします。ドキュセートナトリウムを主成分とし、液体、カプセル、坐剤の形態で処方薬・一般用医薬品として販売されています。

誤解されやすい点

  • 毎日排便する必要はありません。個人差があり、週3回未満が便秘と診断されます。便秘の便は小さく、硬く、乾燥していて排出が困難または痛みを伴います。

    米国では便秘が非常に一般的で、年間250万件の診療と7億2500万ドル相当の下剤費用がかかっています。特に60歳以上の高齢者や妊娠中の女性に多く見られます。

禁忌(使用すべきでない場合)

  • 腸閉塞が疑われる場合は投与しないこと。

    アスピリン、カリウム製剤、カリウム保持性利尿薬、ミネラルオイル(液体パラフィン)との相互作用で効果が低下する可能性があります。

    蒼黄甘草などのアントラキノン系成分の吸収が増加し、下剤や抗マラリア薬、特定の抗がん剤の副作用が強まることがあります。

    炎症性腸疾患(クローン病・潰瘍性大腸炎)、大腸炎、腹痛・嘔吐がある場合も禁忌です。坐剤は痔核、肛門裂傷、肛門出血があるときは使用しないでください。

使用時の注意(妊娠・授乳)

  • 『妊娠・授乳期の薬物』によれば、妊娠中(特に第一三半期)にコルスを使用して先天性欠損が報告された例はありません。

    授乳中の赤児に対する影響は確認されておらず、母乳への移行は不明です。

    短期間の使用にとどめ、十分な水分と食物繊維を含む食事指導を併用することが推奨されます。

副作用

  • 腹痛、腹部痙攣、悪心、食欲不振が起こり得ます。

    経口製剤は喉の刺激を引き起こすことがあるため、果汁に混ぜて服用すると緩和できます。

    坐剤は局所刺激や痔核の悪化を招くことがあります。

    成分に対するアレルギーで皮疹が出た場合は直ちに中止し、医師の診察を受けてください。

    低カルシウム血症(低Ca)により筋痙攣、筋力低下、めまいが生じることがあります。

看護上の留意点(評価)

  • 投与前に便秘の原因を特定するため、包括的な評価を行います。

    食事・生活習慣、便秘の期間(急性か慢性か)、使用中の全ての薬(処方・市販・レクリエーション)、出血、腹痛、嘔吐などの伴随症状を確認します。

    身体診察では腹部と直腸の触診を実施し、直腸が空である場合は単なる便秘ではなく腸閉塞の可能性を考慮します。

投与方法

  • 経口製剤は空腹時に、他の薬・食事・ミルク・制酸剤とは最低1時間間隔を空けて投与し、喉の刺激防止のため果汁に混ぜても構いません。投与時は180〜240ml(6〜8オンス)の水と共に服用させます。

    坐剤は硬直した便を無理に押し出さないよう注意し、適切に挿入します。

    嘔吐、腹部痙攣、直腸出血が見られた場合は直ちに投与を中止し、医師に報告してください。

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