高周波振動換気の禁忌
高周波振動換気(HFOV)は、少量のガスと高い平均気道圧を利用して呼吸を補助する人工呼吸装置です。肺損傷のリスクを抑えて酸素化と換気を行いますが、以下のような状態では使用が禁忌とされています。
頭蓋内圧亢進
頭蓋内圧亢進は脳脊髄液圧が異常に上昇した状態で、血流が阻害され脳虚血や脳卒中の危険が高まります。HFOVは高い平均気道圧を必要とするため、頭蓋内圧が上昇している患者には適さないとされています。
重度の気道閉塞
慢性閉塞性肺疾患(COPD)や重度の気道閉塞を有する患者は、HFOVの使用が禁忌です。喫煙や長期の粉塵・汚染物質曝露が主な原因で、気道が狭窄すると高周波振動による換気効果が得られません。
慢性気管支炎・肺気腫
慢性気管支炎や肺気腫は代表的な閉塞性肺疾患で、肺胞の破壊や気道の炎症により酸素化が困難になります。これらの患者にHFOVを適用すると、過度の圧力が肺組織をさらに損傷する恐れがあります。
肺気腫の対策
禁煙、気管支拡張薬やステロイドの投与、呼吸リハビリテーション、酸素療法、必要に応じて肺容積減少手術や肺移植が行われます。
慢性気管支炎の対策
十分な水分補給、加温湿潤した空気の吸入、安静が基本です。抗生物質、咳止め、吸入ステロイドなどで症状を緩和し、呼吸療法士指導の呼吸訓練が有効です。
