臨床的肺炎とは?原因・症状・診断・治療・予防
世界保健機関(WHO)の2004年の調査によると、世界で4番目に多い死亡原因は下部呼吸器感染症です。その多くは「臨床的肺炎」と呼ばれ、さまざまな原因で肺が炎症を起こす状態です。乳幼児や高齢者、免疫機能が低下した人は特に重症化しやすいですが、年齢を問わず誰でも罹患する可能性があります。
原因
- 細菌:米国で最も一般的なのは肺炎球菌(Streptococcus pneumoniae)です。風邪やインフルエンザ、気管支炎などで呼吸器が弱ると、細菌が増殖しやすくなります。
- ウイルス:肺炎症例の約3分の1はウイルスが原因です。ウイルス性肺炎は細菌性肺炎を合併することがあります。
- 真菌・寄生虫:免疫抑制状態や特定の環境で、真菌や寄生虫が肺に感染することがあります。
症状
- 呼吸困難や息切れ
- 咳(痰が出ることも)
- 発熱・寒気
- 倦怠感・全身のだるさ
- 唇や指先が青紫色になる(酸素不足)
- 嘔吐や吐き気を伴うこともあります
- ウイルス性の場合、喘鳴(ぜんめい)を伴うことがあります
診断
- 聴診器での診察:クラック音や湿性の音が聞かれることがあります。
- 病歴の聴取:症状の経過や既往歴を確認します。
- 胸部X線検査:肺の炎症や浸潤の有無を確認します。
- 血液・喀痰検査:原因菌やウイルスを特定します。
- 必要に応じて、治療に反応しない場合や重篤な合併症が疑われるときに侵襲的検査(気管支鏡検査など)を行います。
治療
- 細菌性肺炎:抗生物質が第一選択です。重症例や入院が必要な場合は静脈内投与が行われます。
- 症状緩和:解熱鎮痛剤や咳止めが処方されることがあります。
- 胸部理学療法:呼吸リハビリや体位変換で痰の排出を助けます。
- ウイルス性肺炎は対症療法が中心ですが、重症例では抗ウイルス薬が使用されることがあります。
予防
- 手洗いやうがいなどの基本的な衛生管理を徹底する。
- 感染者との密接な接触を避ける。
- 環境中の真菌や寄生虫の除去・管理を行う。
- インフルエンザワクチンや肺炎球菌ワクチンの接種でリスクを低減する。
