胸腺切除とは何ですか?

胸腺切除の概要

胸腺切除は、胸腔の上部にある胸腺の一部または全部を外科的に取り除く手術です。胸腺は胸骨の後ろ、肺の間に位置し、T細胞の成熟に不可欠な役割を果たします。

主な適応症

1. 重症筋無力症:神経と筋肉の伝達障害による筋力低下を伴う自己免疫疾患です。患者の約85%で胸腺に腫瘍(胸腺腫)や過形成が認められ、胸腺切除により症状改善が期待されます。

2. 胸腺腫:胸腺細胞から発生する腫瘍で、サイズや浸潤度に応じて全胸腺摘出(全胸腺切除)または病変部だけの部分摘出(部分胸腺切除)を行います。

3. 胸腺過形成:腫瘍はないものの胸腺が肥大・過活動になる状態で、胸痛や呼吸困難、免疫異常などを呈します。若年者に多く見られ、症状が重い場合に手術が検討されます。

4. その他の疾患:稀に関節リウマチ、Good症候群、筋炎など胸腺異常と関連する自己免疫疾患で胸腺切除が行われることがあります。

手術法の選択

胸腺切除は、開胸手術、ビデオ支援胸腔鏡手術(VATS)、ロボット支援手術など、患者の状態や外科医の判断により選択されます。

術後の管理

胸腺は免疫機能に関与するため、術後はホルモン補充療法や定期的なフォローアップが必要です。基礎疾患の経過観察と全身の健康管理が重要となります。

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