頸部嚢胞腫瘍とは
概要
嚢胞は、明確な膜で囲まれた袋状の構造で、体内で異常に形成されます。多くは良性腫瘍で、癌化や感染、構造上の問題が生じた場合にのみ問題となります。頸部にできる嚢胞性腫瘍は、様々な良性のしこりとして現れます。
主な症状
頸部嚢胞腫瘍の一般的な症状は、首に触知できるしこり、嚥下障害、首や頭部の動きの制限、時に痛みがあることです。
原因
原因は腫瘍と同様に多岐にわたります。新生組織が機能せずに増殖する「腫瘍性嚢胞」や、生まれつき存在する「先天性嚢胞」などがあります。
診断
診断は年齢や病歴を考慮しながら行います。小児では腫瘍性、炎症性、先天性のいずれかを見極め、成人では主に腫瘍性が疑われます。針吸引生検などで組織を採取し、診断と治療方針を決定します。
皮膚嚢胞(Dermoid Cyst)
皮膚嚢胞は頸部中央部に位置し、皮膚や毛包の組織を含む固い良性腫瘍です。炎症性リンパ節や甲状腺肥大と鑑別が必要です。治療は完全外科的切除が標準です。
甲状舌管嚢胞(Thyroglossal Duct Cyst)
甲状舌管嚢胞は甲状舌管に沿ってできる線維性嚢胞で、首の正中にしこりとして現れます。大きくなると呼吸や嚥下が困難になることがありますが、ほとんどは無痛性です。感染すると疼痛を伴います。治療は嚢胞とともに舌骨の一部を除去する手術が一般的です。
