デング熱(ブレークボーン熱)の概要と対策
病気の概要
デング熱(別名「ブレークボーン熱」)は、デングウイルスが原因の熱帯地域の感染症です。感染した人を蚊が吸血し、未感染の人にウイルスを伝染させます。症状は軽症型と、より重篤なデング出血熱の2種類があります。後者は致死的になることがあります。
病原体と媒介蚊
主にヒトスズメバチ蚊(Aedes aegypti)が媒介します。世界で最も一般的な蚊媒介疾患の一つで、毎年何百万人もの人が罹患しています。過去には大規模な噴霧や、停滞水の除去を促す教育活動が行われましたが、現在でも有効なワクチンはありません。
地理分布
熱帯地域に多いものの、米国本土でも南部の亜熱帯地域で報告されています。世界的には南太平洋、東南アジア、カリブ海、ラテンアメリカ、アフリカの熱帯部で最も頻繁に発生します。
主な症状
高熱、筋肉・関節痛(「骨が折れるような痛み」)、悪心・嘔吐、目の奥の頭痛が典型的です。発疹が出ることもあります。症状は約1週間続きますが、回復までに時間がかかることがあります。
重症化の警告
熱が下がり始めた頃にデング出血熱へ移行することがあります。患者は倦怠感が強くなり、血圧維持が困難となり、ショック状態に陥ります。また、粘膜出血(歯茎や消化管)や出血傾向が見られ、放置すると致死的です。
予防と治療
軽症の場合は脱水を防ぐために十分な水分補給を行い、解熱鎮痛にはアセトアミノフェンを使用します。アスピリンや非ステロイド性抗炎症薬は出血リスクを高めるため避けてください。デング出血熱では早期診断と集中治療が必要で、ショックや死亡を防ぐために集中管理が行われます。
デング熱流行地域へ旅行した後に上記の症状が出た場合は、速やかに医師の診察を受けてください。熱帯病は症状が似通っていることが多く、専門医の判断が重要です。
