歯周手術で歯の上の歯肉と骨を除去する方法

歯周手術の概要

不適切な口腔ケアはプラークや歯肉炎を引き起こし、放置すれば歯周病へと進行します。ベルギーのSabine O. Geerts氏は、歯周病患者の血流中に口腔細菌とそのエンドトキシンが検出され、これが冠動脈プラークに付着して血栓形成を促進することを明らかにしました。その結果、歯周病患者は冠動脈疾患になるリスクが約2倍に増加します。軽度の歯周病はスケーリングや薬物療法で対処できますが、進行したケースでは外科的処置が必要です。

歯肉と骨の除去手術(フラップ手術)

歯周病が進行し、歯肉が5mm以上後退した場合や非外科的治療で効果が得られない場合に、フラップ手術が推奨されます。手術では歯肉を一時的に持ち上げ、歯根面を露出させて徹底的に清掃・平滑化します。必要に応じて、歯の上にある骨も一部除去し、歯槽の形状を整えて損傷部位を修復します。

手術前の準備

手術前に対象部位のレントゲン撮影を行い、病変の範囲や周囲組織の状態を詳細に評価します。コロンビア大学歯科医学院(CUCDM)によると、手術前に口腔内の衛生状態を十分に整えることが重要で、プラークや歯石の除去が行われます。また、患者の全身状態や服用中の薬剤が手術に影響しないかも確認します。

フラップ手術の流れ

歯周炎では歯肉が深いポケット(歯周ポケット)を形成し、そこに細菌が蓄積して歯石へと変化します。フラップ手術では歯肉を持ち上げて歯石を除去し、ポケットの深さを縮小させます。手術後は歯肉を縫合し、歯に密着させることで再び深いポケットが形成されにくくなります。

骨・組織移植(グラフト)

フラップ手術だけでなく、歯槽骨や歯肉組織が大幅に失われた場合は、骨移植や組織移植が行われます。移植材は小さなメッシュ状の素材を歯肉と骨の間に挿入し、骨や結合組織の再生を促進します。これにより歯がしっかりとソケットに固定され、将来的な歯の喪失リスクが低減します。

手術後のケア

手術後3日間は鎮痛剤が処方され、抗生物質と処方用マウスウォッシュも併用して感染予防と治癒促進を図ります。術後24時間以内は、腫れを抑えるために20分間隔で氷嚢を当てることが推奨されます。縫合糸が溶けるまで対象部位はブラッシングを避け、代わりに温かい塩水でうがいを行い、柔らかく冷たい食事を摂取してください。

歯の疾患 - 関連記事