歯周病に対する外科的治療

歯周病は歯茎の疾患で、歯の健康だけでなく全身の健康にも影響を及ぼす可能性があります。適切な口腔ケアや定期的なプロフェッショナルクリーニングで予防・治療できますが、進行した場合は外科的治療が必要です。本稿では、主な外科的手術法とその必要性について解説します。

定義

歯周病に対する外科手術は、進行した歯周炎を治療するための3つの手術法を指します。軽度の段階では、プロフェッショナルな歯石除去や日常のブラッシング・フロッシング・うがいで対応できますが、症状が進行すると外科的介入が必要となります。

必要性

進行した歯周病は放置すると永久的な健康リスクを招きます。歯の喪失だけでなく、歯周ポケット内の細菌が血流に乗り、冠状動脈疾患や脳卒中といった全身疾患のリスクを高めます。非外科的治療で改善しない場合、外科手術が次の選択肢となります。

フラップ手術(ポケット減少手術)

フラップ手術は、歯周病専門医が局所麻酔下で行う手術で、歯茎に切開を入れ、組織を持ち上げて歯根部を露出させます。これにより、通常のクリーニングでは届かない深部のスケーリングやルートプレーニングが可能になります。骨吸収が見られる場合は、骨の再形成を行ったうえで切開した歯肉を縫合します。手術時間は概ね1〜3時間です。

軟組織移植

軟組織移植は、口腔底部(口蓋)から採取した組織を歯茎に移植する手術です。局所麻酔で行われ、歯周病で歯茎が大幅に失われた結果、歯が長く見える状態を改善します。歯根の露出を覆い、歯茎の退縮を防ぎ、審美的にも自然な外観を回復させます。

骨移植

骨移植は、患者自身の骨、ドナー骨、または人工骨を用いて歯根周囲の骨を再建する手術です。歯周病が進行すると骨が破壊され、歯が緩み抜けやすくなります。移植した骨は歯を安定させ、自然骨の再生を促す足場となります。局所麻酔下で行われ、しばしば誘導組織再生(GBR)と併用されます。GBRでは、生体適合性の膜を骨と歯の間に設置し、不要な組織の侵入を防ぎながら骨の再生を促進します。また、根面に特定のゲルを塗布し、骨・組織の成長を刺激することもあります。

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