根管治療を防ぐ方法
歯のエナメル質の下には、組織・血管・神経が入った歯髄室があります。歯髄室から根へ伸びる2本の根管は、根の先端まで続き、周囲組織とつながっています。この根管内の歯髄が炎症や感染を起こすと、膿瘍の形成を防ぐために「根管治療」が必要になります。痛みのある治療を避けるには、日々の口腔ケアが最も重要です。
歯髄の炎症・感染の原因
適切な治療を受けないうちに虫歯や歯周病(歯肉炎など)が進行すると、深いむしびが生じ、歯髄の炎症や感染につながります。虫歯・歯周病を防ぐには、正しい口腔衛生と定期的な歯科検診が不可欠です。また、破損した歯や何度も治療を受けた歯は、歯髄の感染や炎症が起きやすくなります。
炎症・感染した歯髄の症状
歯髄が炎症・感染すると、冷熱に対する過敏症、咀嚼時の痛み、エナメルの変色、腫れた痛みやすいリンパ節、歯根周囲の骨や組織の圧痛などが現れます。症状が全く出ないこともあるため、年に2回の歯科受診が予防に重要です。
根管治療の流れ
歯科医が根管治療の必要性を疑うと、歯内療法専門医(エンドドンティスト)に紹介されます。エンドドンティストは歯を検査しレントゲン撮影を行い、局所麻酔を施した後、歯冠に小さな切開を入れ、極細の器具で歯髄室・根管内の感染・炎症した歯髄を除去します。その後、ゴム状の充填材「ガッタパーチャ」で根管を封鎖し、一時的な充填材で穴を塞ぎます。最終的に永久冠を装着するまでの間、歯は保護されます。
根管治療を防ぐために自宅でできること
根管治療を防ぐ最も効果的な方法は、日常の口腔ケアです。1日2回、2〜3分を目安に優しくブラッシングし、歯と歯茎の境目を斜めに当てて丁寧に磨きます。食べかすやプラークを除去するために、1日1回はフロスで歯間を清掃しましょう。また、半年に1回の定期検診で早期に問題を発見・対処することが重要です。
根管治療の代替法
歯科医が根管治療を勧めても、いくつかの代替法があります。エンドドンティストの中には、レーザーで感染した歯髄を蒸発させ、健康な歯髄は残す方法を採用する人もおり、痛みや回復期間が大幅に短縮されます。ただし保険適用外が多く、費用は5〜10万円程度かかることがあります。別の選択肢として酸素・オゾン療法があります。酸素環境では細菌は生存できないため、酸素・オゾンの混合液を歯内部に注入し、外科手術なしで感染を除去します。また、ホメオパシー的な代替法として、加工糖や精製粉を控え、生乳・バター・魚を中心とした食事に切り替え、金色シダ(ゴールデンシール)粉末を患部の歯と歯茎に塗布し、感染が収まるまで続ける方法もあります。
