貧困が乳児の発達に及ぼす影響
米国では、2001年の国勢調査によると、子どもの22%が貧困状態で育っています。6歳未満の子どもで極度の貧困(世帯収入が貧困ラインの50%未満)にあるのは約600万人です。高齢者の貧困は社会保障やメディケアなどの制度で減少していますが、子どもを持つ家庭の貧困はむしろ増加傾向にあります(ミネソタ大学の調査)。
IQと教育
- 貧困下で生まれた子どものIQは、親の学歴や婚姻状況などを考慮しても、平均より6〜13ポイント低いとされています。思春期になるとその差はやや小さくなります。
- 貧困は教育成果にも大きく影響し、幼少期の貧困は学齢期の貧困よりも卒業率に深刻な影響を与えます。貧困地域の高校では、在学開始者のうち卒業できるのは約50%にとどまります。
身体的健康
- 貧困家庭に生まれた乳児は、慢性疾患の罹患率が高く、全体的な健康状態が悪い傾向があります。親が子どもの健康を「優良」と評価する割合も低く、入院回数や死亡率が高くなります。
- 医療へのアクセスが不十分で、栄養不良や鉛塗料への曝露リスクも高まります。
妊娠・出産結果
- 低出生体重と貧困は強い相関があります。貧困状態にある白人女性は、そうでない女性に比べて低出生体重児を産む確率が80%高くなります。黒人女性は経済状態に関係なく、低出生体重児の出産リスクが約2倍です。
- 貧困家庭の思春期の若者は、非貧困層に比べて婚外妊娠の確率が3倍に上ります。これらの出産は低出生体重やその他の医療合併症を伴うことが多いです。
その他のリスク
- 貧困家庭の子どもは、集中貧困地域に住むケースが約半数に上ります。これらの地域は公共資源や経済投資が不足し、犯罪率が高いのが特徴です。
- 課外活動への参加機会が少なく、安全な遊び場へのアクセスも限られ、子どもの発達に悪影響を及ぼします。
