妊娠中のアルコール摂取が胎児に与える影響とは

胎児性アルコールスペクトラム障害(FASD)とは

妊娠中の飲酒は胎児に深刻な影響を及ぼす可能性があります。その影響の総称が胎児性アルコールスペクトラム障害(FASD)です。

妊娠中に安全とされるアルコール量は現在のところ確認されていません。たとえ1回だけの飲酒でも、胎児の発育に有害な影響を与えることがあります。

FASDの主なタイプと症状

1. 胎児性アルコール症候群(FAS)

妊娠全期間にわたり大量に飲酒した場合に最も重篤な形態です。主な症状は以下の通りです。

  • 低出生体重
  • 出生前・出生後の成長遅延
  • 特徴的な顔貌(鼻と上唇の間の隆起が平ら、上唇が薄い、眼裂が短い)
  • 知的障害、学習障害、記憶障害などの神経認知問題
  • 視覚・聴覚障害
  • 先天性心疾患
  • 腎臓障害

2. アルコール関連神経発達障害(ARND)

妊娠中に中等度から大量に飲酒した場合に起こり得る、比較的軽度の形態です。主な症状は以下です。

  • 学習障害
  • 記憶力低下
  • 注意力欠如
  • 社会的・行動的問題
  • 多動性
  • 衝動性
  • 問題解決能力の低下

3. アルコール関連先天性欠損(ARBD)

妊娠中の飲酒が原因で起こる先天性欠損の総称です。主な例は以下の通りです。

  • 口唇・口蓋裂
  • 四肢の奇形
  • 心疾患
  • 腎臓障害
  • 視覚障害
  • 聴覚障害

妊娠中はアルコールを完全に避けることが、胎児へのリスクを防ぐ唯一の方法です。

妊娠中または妊娠を計画している場合は、必ず医療機関でアルコールが胎児に与える影響について相談しましょう。

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