ベビーアスピリンが腎機能に与える影響
背景
2003年10月に『The American Journal of Medicine』に掲載された研究では、心臓の健康を目的に1日100mgのベビーアスピリンを服用した83名(56歳〜98歳)の高齢者を対象に、腎機能を継続的にモニタリングしました。対照群として40名が同様に観察されました。
調査内容
被験者はベビーアスピリン服用期間中の2週間、尿中の尿酸とクレアチニン(腎機能指標)を24時間体制で測定し、服用中止後の3週間も同様に測定しました。血液検査も併せて実施しました。
尿酸の変化
アスピリン服用2週間後、尿酸の排泄量が減少したのは被験者の65%でした。一方、対照群では尿酸値はほぼ正常範囲に留まりました。尿酸の低下は腎機能低下を示す指標です。
クレアチニンの変化
クレアチニンの排泄量が減少したのは被験者の72%で、対照群は正常範囲でした。クレアチニンの低下も腎機能低下を意味します。
結論
ベビーアスピリン服用を中止してから3週間後には、多くの患者で腎機能が回復しました。しかし、治療を受けた被験者の約半数は、3週間以降もクレアチニン排泄が著しく低下したままで、対照群ではわずか8%にとどまりました。
注意喚起
腎臓や肝臓に既往症があるすべての年齢層の患者は、医師に相談せずにベビーアスピリンを開始すべきではありません。
