アルツハイマー病と愛する人の死に向き合う方法
死の前の喪失
アルツハイマー患者とその家族は、実際の死が訪れる前に大きな喪失感を経験します。病が進行すると、患者は家族のことを覚えていなかったり、普段の性格が失われたりします。この期間、家族は「予期的悲嘆(予備的な悲しみ)」を感じ、死を待ち望む、あるいは期待することがあります。
予期的悲嘆は自然な反応であり、罪悪感を抱くことも普通です。アルツハイマー病患者の家族向けサポートグループに参加するとよいでしょう。愛する人がまだ生きている間に抱く悲しみを受け入れましょう。介護施設やホスピスに入所している場合、常に訪問する必要はありません。負担が大きいと感じたら、訪問を控えることも選択肢です。その代わりに、友人との交流、買い物、運動などの活動で気分転換を図りましょう。
死後の喪失
アルツハイマー病で愛する人が亡くなると、家族は安堵感と同時に罪悪感を抱くことがあります。身体は機能していても心が閉じ込められた状態の人が死ぬことは、自然な安堵です。安堵感と罪悪感は、悲嘆の過程で普通に現れる感情ですので、受け入れましょう。
しかし、予期的悲嘆があったとしても、実際の死が訪れたときの衝撃や悲しみは別物です。死後にショックや無感覚を感じ、すぐに受け入れられないこともあります。そのような時は、失った人との日常的な関わりがなくなったことを認識し、生活リズムを徐々に変えていきましょう。すぐに忘れる必要はありませんが、訪問や介護がなくなる分、時間ができるので、思い出の品を整理し、特に価値のあるものは保存しておくとよいでしょう。
家族や友人からのサポートを求めましょう。感情や思い出を語り合うことで、心の整理が進みます。介護に追われていた日々が終わり、時間ができた今こそ、趣味やボランティア活動に挑戦し、新たな人間関係を築くチャンスです。
極度の悲しみや怒りを感じることも普通です。失ったのは本人だけでなく、将来の希望や夢も失われた感覚があります。泣く、叫ぶ、枕を投げるなど、感情を外に出す方法を見つけましょう。悲しみがあまりにも深く、長期間にわたり食事や睡眠が乱れ、日常生活に支障をきたす場合は、専門家の助けを求めるべきです。うつ状態や執拗な思考が続くときは、医師に相談してください。
