高齢者向けスキンケアのポイント
入浴
長期介護施設では、週に1〜2回の入浴やシャワーが設定され、残りの日は部屋で1日2回の洗浄が行われます。高齢者の皮膚は皮脂が減少しているため、湯は熱すぎずぬるめの温度が適しています。熱すぎると残っている皮脂が洗い流され、皮膚が乾燥しやすくなり、裂けやすくなります。
洗浄時は刺激の少ない弱酸性の石鹸を使用し、乾燥を防ぎます。湿疹など特定の皮膚疾患がある場合は、ニゾラールなどの医療用シャンプーや石鹸を使用します。
保湿
皮脂が減少した皮膚は乾燥しやすく、かゆみが生じます。かゆみを抑えないと掻きむしりが起こり、皮膚が裂けて細菌が侵入しやすくなります。入浴後はもちろん、日中も数回、保湿ローションやクリームを塗布し、皮膚のバリア機能を保ちましょう。
ゆったりした服装の選択
過度な発汗がある高齢者は、ゆったりした衣類で汗を吸収させ、真菌感染のリスクを低減します。糖尿病患者にはナイロン製のストッキングは避け、通気性の良い綿素材を選びましょう。足の真菌感染は壊疽(壊死)につながりやすく、治癒が遅れる原因となります。
寝たきり患者のスキンケア
24時間ベッドにいる患者は、特に皮膚ケアが重要です。排泄がある場合は、最低でも2時間ごとに皮膚の状態を確認し、汚れたらすぐに拭き取り、清潔に保ちます。尿は酸性で皮膚を急速に分解するため、しっかり乾かすことが真菌感染防止につながります。
また、体位変換も2時間ごとに実施し、左右と仰向けを交互に30分ずつ(例:左側30分、仰向け30分、右側30分)行うことで圧迫部位の負担を軽減します。
観察と報告
スキンケア中は皮膚の変化に注意し、ほくろの形状変化や新たな潰瘍・裂傷が見られたら速やかに医師や看護師に報告します。早期に適切な処置を受けることで、回復の可能性が高まります。
