脳血管造影(DSA)の手順と注意点
脳血管造影は、脳や頭部の動脈を通る血流を詳細に観察する検査です。脳卒中患者や、脳内の血流異常が疑われる場合に実施され、MRIやCTよりも血管の状態を正確に把握できます。また、手術前の血管評価や腫瘍の位置確認にも利用されます。
検査前の準備
血液・尿検査、胸部X線、心電図などが必要に応じて行われます。
鎮静剤を静脈注射で投与し、患者さんをリラックスさせます。
血圧カフや心電図モニタなど、バイタルサインを測定する機器を装着します。
頭部はストラップやテープ、サンドバッグで固定し、動かないようにします。
検査手順
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造影剤(ヨード系またはガドリニウム系)を血流中に注入し、X線で血管の映像を撮ります。造影剤は長さ約1メートルのプラスチック製カテーテルを通して投与します。
カテーテルは、通常は鼠径部(股関節付近)の大腿動脈から挿入し、局所麻酔で穿刺部位を麻酔します。
小さな切開を行い、ガイドワイヤーを血管内に挿入した後、カテーテルをガイドワイヤーに沿って進めます。フルオロスコピーというリアルタイム映像装置で位置を確認しながら、脳の血管まで慎重に導入します。
カテーテルが目的の血管に到達したら、造影剤を注入し、連続的にX線画像(デジタルサブトラクション血管造影)を取得します。
検査が終了したらカテーテルを抜き、穿刺部位に圧迫止血を行い、止血後にガーゼで固定します。
検査後の注意
穿刺部位が止血するまで、6〜8時間は仰向けで安静にし、頭部を動かさないようにします。その間、血圧・心拍数などのバイタルサインをモニタリングします。
検査後はめまいや立ちくらみが起こりやすいため、座位に移る際は必ず介助者のサポートを受けてください。
退院後は通常食に戻れますが、48時間は激しい運動や自動車の運転は控えてください。
造影剤の排出を促すために、水分を多めに摂取してください。カフェインやアルコールは脱水を招くため避けましょう。
リスクと副作用
造影剤に対する重篤なアレルギー反応は非常に稀で、約5万人〜15万人に1人の頻度で起こります。既往歴にアレルギーがある場合は必ず医師に伝えてください。
カテーテル穿刺による血管損傷、内出血、感染症のリスクがあります。
極めて稀ですが、検査中に脳卒中(血栓・出血)が起こることがあります。
