イングランド国民保健サービス(NHS)の概要
歴史
イングランドの国民健康保険(NHS)は1948年に創設され、創設者アニュリン・ベヴァンの理念に基づき、必要な医療を無料で提供することを基本としています。2000年には、包括的なサービス提供、多様性の尊重、サービス品質への注力、従業員への献身、継続的なケア、機密保持、医療研究への取り組みといった新たな原則が加えられました。
提供されるサービス
NHSは幅広い医療サービスを全国民に提供しています。主な領域は以下の通りです。
- 救急・緊急医療
- 入院医療(病院)
- 歯科医療
- 一般診療(プライマリケア)
- 眼科サービス
- 調剤薬局
- 社会福祉・介護
- メンタルヘルスケア
一般診療医は基本的な診療を行い、必要に応じて専門医への紹介を行います。
費用
NHSは税金で賄われており、住民は基本的に医療サービスに追加費用を支払う必要はありません。ただし、処方薬や眼科・歯科治療の一部については自己負担が生じることがあります。経済的に余裕がない人向けに、追加費用を補助する支援プログラムも用意されています。
管理体制
保健省がNHS全体を統括し、サービスは8つのカテゴリに分けられ、それぞれに信託機関または委員会が監督を行います。
- 急性医療信託
- 救急・救命信託
- 介護信託
- 財団信託
- メンタルヘルス信託
- プライマリケア信託
- 戦略的保健当局
- 特別保健当局
患者相談・支援サービス(Patient Advice and Liaison Service)が設置されており、利用者はサービスに関する懸念や苦情を相談でき、必要に応じて正式な苦情手続きの支援も受けられます。
成果
患者満足度調査では、NHSに対する高い満足度が示されています。また、平均寿命の伸長や乳児死亡率の低下といった公衆衛生上の成果も報告されています。
